dimanche 16 mars 2008

時々思い出す昔のこと(2)

 新婚旅行をかねた一週間の最終日。その日はやることがいっぱいあって大変だった。



 まず、引越し。といっても荷物なんて、スーツケース一個だけ。足りないものは妻のスペースを借りて持ってきた。

 僕が始めに住んだ所は、お世話になった語学学校の借り上げの寮。それで、その日にこの部屋の鍵を取りにいったんだけど、同時に入校の手続きとやらで、フランス語のテストを受けさせられた。受付で、何もわからないから受ける必要は無いといったんだけど(めんどくさかったから)、まぁ、とりあえず見たいな雰囲気。これでクラス分けをするらしい。でもほんとに何もわかんないから、ほぼ白紙で提出。後日判明したのは、一番下のクラス。

 で、鍵を受け取って、またホテルに帰る。今度はチェックアウト。

 学校には妻をホテルに残して、独りでメトロで行った。こっちに来てからそれまで、かたくなにメトロを使わなかったので、かなり緊張し、すでに疲労こんぱい。変な汗を一杯かいていた。

 で、チェックアウトの何が問題かっていうと、これからの僕の滞在に必要なものの一部を妻のスーツケースに入れてきたんだけど、それまでの一週間でお土産を買っていて、スーツケースに入りきらなくなってしまっていた。

 初めてのパリ。土地勘も無く、そのホテルから寮までどれくらいの距離があって、どっちの方角で・・・など、まったくわからないところに引越しに行くこの不安。しかも、荷物がきちんと梱包されていないめちゃくちゃな感じ。

 そしてチェックアウトの時間。受付でタクシーを頼んで、ホテルの前でしばらく待つ。そして来たタクシー。運転手の人に手書きの住所を見せて連れて行ってもらう。運ちゃんは、荷物一杯だね~なんて顔をしていた気がする。考えすぎだったかもしれないけど、その状況が凄くいやだった。すっきりと移動したかったんだろうね。

 そしておそらく目的地の近くまで来たとき、運転手が何だかここのすぐ近くだからここでおろすみたいなことを言っていて(たぶん)二人で清算して車を降りる。降りたところはまったく知らないところ。しかもそのころ持っていた地図は、日本語のガイドブックにくっついている使えないもの。小さくて短い道なんて載ってやしない。しばらく迷う。手元には2つの大きなスーツケースと入りきらない荷物たち。ちょっとした移動も一苦労だった。

 しばらくして、というより、近くのいろんな建物に入るのを試みて、うっかり入ったところの管理人みたいな人(後日ちゃんとした管理人と判明)に住所を書いた紙を見せて、ここだという事が判りようやく到着。正直もう無理というくらい疲れていた。

 そしてエレベーターで、自分の部屋がある階までいく。このエレベーターが凄かった。動きはじめと、止まるとき、ぎっくり腰の人だったらそのまま腰をやられてしまうんではないかという素敵な衝撃。激しい。

 そして、自分の部屋の前に。鍵穴に鍵を入れる。どっちだったか忘れたけど、鍵を回す、そしてドアを押す・・・・・・あかない。どうして?と思い、もう一度もとの位置に戻して、鍵を回して、ドアを押す・・・・・・あかない。これを何回か繰り返した。でも開かないんです。部屋番号を間違えたと思って、ほかの部屋の鍵穴に入れてみても鍵は入らない。しかも、こっちの公共の場所の照明(廊下や玄関など・・・)はタイマーが付いてるスイッチで、ある程度時間が過ぎると勝手に消えてしまう。鍵を開けようとして四苦八苦していると突然明かりが消えて真っ暗になる。また明かりをつけにちょっと離れたスイッチを押しに行く・・・でもドアは開かず、また明かりが消える。これも結構繰り返した。そばでは、妻があきれてる。

 しばらくすると、同じ建物に住んでる人が通りかかって開けてくれる。こっちの人は大概親切で、困ってると助けてくれるんだけど、後から思ったことが、とっさにメルシィーと言えなくて、無言で微笑んだだけだったということ。マナーは大事です。

 そして、いざ、部屋に入る。入ると左手にキッチン、右手にトイレも一緒のシャワールーム。そして正面に2枚のドア。この右側のほうが僕の部屋になっていた。でも、すぐには入れず。また鍵がかかっていたもんで・・・さっき、ほかの住人にあけてもらったとき、実はよく見てなかった。というか、彼はさっと開けて、すぐ行ってしまったから、良く判らなかった。そしてまた四苦八苦。しばらくしてこつをつかんで、事なきを得たけど、習慣って怖いなぁと実感。鍵を回しきったところで、さらに鍵を回しながらドアを押さないと開かないんです。こういうドアって、日本では使ったことなかったから、発想が無いんだよね。

 これでもかなり疲れる。精神的に。

 そして、これから僕が住む部屋の扉を開けたんだけど・・・



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                    (これがオリジナルです)

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