料理人になりました。
それまではバーテン兼サービスをやっていました。もうかれこれ15年くらい前の事になりますか。
今でも思うけど、面白い仕事だなぁと思っています。ただ単にカクテルを作るレシピや技術を覚えるだけでなく、接客や、お酒造りにまつわる色々な話など、興味は尽きませんでした。
ある事がなければ、バーテン道を究めようとしていたかもしれませんし、こうしてフランスに来ることもなかったかなぁと思います。それまで、ワインは数あるお酒の中の一つという位置付けでしたからね。
でもあの時、ああいうことがあったから今こうして料理人という人生を歩んでいると思うと、何か運命って面白いなぁと思いますね。
そのあることとは・・・
とある飲み会で起こりました。
今でも老け込んでいるつもりはありませんが、かなーりイケイケで飲み歩いていたころ、たくさんの友人たちと一緒の飲み会に参加しました。何かの打ち上げだったような・・・詳しくは失念。
あまり良いことではありませんが、当時はいわゆる一気飲みなんかもしちゃって、若さを爆発させていました。
以前から結構量は飲める方でしたが、その時は何だか飲みすぎて、途中から記憶がなくなりまして・・・水のウイスキー割みたいなものをパカパカ一気飲みしておりましたから。そりゃー、記憶もなくなるわいと。
その結果・・・
そこは友達のアパートでした。 翌日何時だったかは覚えていませんが、目が覚めると顔面が痛い。
取り合えず、洗面台の鏡で何がおきているのかを確認すると・・・
顔が血まみれ・・・というか、もう血が固まってどす黒くなっているんだけど、どこから出血しているのか分からない感じで。
プ・ラ・ス・・・ 前歯がない・・・!! 二つある前歯の一つが半分折れてなくなっていました。
何とも間抜けな顔。というか、その時さっと頭によぎったことは、
「仕事できないじゃん!カウンターに立てないじゃん!!」 でした。すぐさまオーナーに電話して、事情を話しその日から厨房デビューが決まったのでした。
最初は何もできないので、
洗い場からのスタートです。
今思い出しても懐かしい。かなーり手が荒れたのを覚えています。
そういえば、顔に傷がある間、
鼻水と呼ばれていました。ちょうど鼻の下にかさぶたがあって、その跡が白く残って鼻水が垂れているみたいだったのでそう呼ばれていました。何と安直なあだ名なのか?
当初は傷が治るまでの間ということでしたが、最終的に厨房にとどまることを決めたのは僕でした。
少しづついろんな手伝いをしているうちに料理することに興味がわいてきたからです。
そしてその時から今日まで、その時その時で目的は変わってきたけども、料理に対するモチベーションはあの時と同じような気がします。
最終的に楽しく料理がしたい。それが僕にとって大事です。そのためになすべき事をしっかりやるという感じでしょうか?
ちなみに、怪我をした訳は、酔って喧嘩をした訳でもなく、酔っぱらってみんなで地面に座ってだべっていたら、突然すくっと立ちあがった僕は、立ち上がったその後そのまま顔面からアスファルトに倒れ込んでいったらしいですとは友達から聞きました。何せ、記憶がないもので・・・
その後友達は僕をアパートにおきざりにして、もう一軒はしごしたそうです。何とも素敵な友達です。
これが僕が料理人になったきっかけです。
このことがなければ、今はどうなっているのか?バーテンやっているかな?わかりません。
今だから言えるけど、いい転機だったかな。
ということで、今日はこの辺で。
また明日、ごきげんよう。
☆CHUFの独り言☆ 最近よく「アィヤィヤィヤィヤァー」という姫。パパと一緒ですっかりフランス人気取りですか?その他には、「あっぶぅぶぅぶぅぶぅぶぅ~」、「んまんまんまんまんまぁ」(おしい!)なーんて言っている姫です。早く「ママ」って言ってくれないかなぁ~・・・↓バーテンも良い仕事。クリック、よろしくちゃん。
Chanson du Jour : She Talks To Angels / The Black Crowes