jeudi 24 décembre 2009

技術を食べる

 僕の店では付け合わせのひとつとしてポムスフレを出しています。

 何だかわからないかもしれないので簡単な説明を。

 薄くスライスしたジャガイモを、油で揚げて膨らますんですが、その時に低い温度で揚げてから高い温度の油に入れるとポンと膨らむんですね。

 ただ一つ一つの手順をきっちりやっていかないとうまくいきません。しかも低い温度で揚げている間は熱い油の入ったなべをぐるぐると回し続けなければいけない。

 技術と体力がいるのがポムスフレです。

 料理としてはクラシックの範疇でしょう。今ではあまりやっているレストランもないかもしれません。僕もここに来るまでは頭ではわかっていても実際にはやったことがなかったですから。

 難しくはないんですが、技術がいるんですね。

 そんな料理こそ、しっかりと受け継がれていくべきなのになぁと。

 早く、簡単に、それでいて見てくれが良くて・・・

 キチンとした技術を習得する前に都合のいいところだけを見たがる料理人にはなりたくないと思います。

 きちんとした手順踏まずに料理を分かった風な料理人が多いのも気なるなぁと。

 そんなことを思いながら、今朝はポムスフレの仕込みで鍋をぐるぐるしていました。 ぐるぐるしながらジャガイモの様子をうかがいながら、ちょっと瞑想できるので結構好きな仕込みです。何せこれを始めたら1時間は付きっきりですから。

 それでは今夜はこの辺で。

 素敵なイヴになりますように。

 また明日、ごきげんよう。


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