lundi 16 juin 2008

ちょっとした気遣い

 僕たち料理人の仕事は、ジャンルの違いこそあれど、面倒な仕事がたくさんあります。

 特に若いころはつまらない仕事がたくさんあって、どこにやる気を見出せばいいのか分からなくなってしまうこともしばしば。すぐやめてしまう人が多いのも、つまらない仕事になにも見いだせずに飽きてしまうためでしょう。店を変えれば何かが変わると思うのでしょうが、何も身についていないうちは何もできませんし、そんなハッタリがきくような世界ではないですから。どこに行っても同じことの繰り返しです。

 僕が普段気をつけているのは、最終的な仕上がりを意識してどこまで気を使うことができるか?ということ。仕込みの段階で何を意識して仕事をするか、それによってその人の成長の度合いも変わってくると思っています。

 もちろんサービスも大事ですが、仕込みの時間がなければ成り立ちません。

 サービス中は、基本的にア・ラ・ミニュットです。最低限の仕込みだけしておいて、来る時が来たときに初めて切りだして、火を入れていきます。ですからその最低限の仕込みをしっかりやっておかないと忙しくなった時面倒なことになるんです。

 今ならアスペルジュが季節ですからそれを使った料理がよく出ます。そのアスペルジュを下処理するときにまず、穂先を残して、とげみたいな物とってから皮をむき始めますが、その時に穂先からの長さを決めてむき始めます。僕なら大体指三本分くらいのところから。ここを意識してやらないときれいには仕上がりません。サービスの忙しい最中にそろったものを探さなくてはいけなくなってきます。最低限必要なことだと思っています。でもなかなかやってくれる人がいないのも事実。忙しさにかまけてないがしろにしてしまうんです。

 こう言うモラル的な問題はなかなか浸透させるのが難しいですね。チーム全体がそういう雰囲気にならないとかなり難しい。

 ちょっとした気遣いがあとあと仕事を楽にしてくれるんですけどね。


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