フランスの法律で、週の労働時間が35時間に決められているのは日本でも知られているでしょうか。レストラン業界では39時間まで許されています。週休2日として、一日の労働時間は約8時間。
普通に一日に2回のサービスをやっていると、週休2日でもこの時間内には当てはまりません。そんな中、今僕が働いている店のように朝と夜の2チーム制にしてきちんと法律通りにやっている店があります。店自体は朝から夜中までの通し営業、店によっては24時間営業のところもあるでしょう。その場合料理人は3交代制です。一日きっかり8時間労働。
雇う側はそれまでより多くの料理人を雇用しなければならない為、大きい規模の店が多いですね。多いところでは一日に1000人以上の来客があるようなところ。それでなければ一日2チーム制はやって行けません。
日本でも同じように、こちらフランスでも、特にパリでは料理人不足です。特に多くの料理人たちは以前のような一日2回のサービスをやらなくてはいけないような店を敬遠するようになっています。一日の拘束時間が短い代わりに、給料もそれまでより安くなるんですが、一日8時間の通しで働く料理人が多くなっているようです。
こちらに来て思うのは、料理人というのは数ある仕事のうちのひとつなのだなと。食べていくために料理人をしているという感覚の人が少なからずいます。
もちろん夢や目標を持って働いている人たちも多くいると思います。でもそれよりも多いこなすだけの料理人たち。人生は仕事だけではないと言っているのよく耳にします。
夢や目標や情熱を持ち続けることができなくなった料理人たちが集まる店で、素敵な食事はできるのか?僕は今の店で働いていてそう思います。
「僕たち料理人のこだわりなんて、お客にはわからないよ」
「だからこれくらいやっておけば十分じゃない?」
手を抜くための言い訳探しをしにフランスに来たのではありません。
限界を設定したら、そこでおしまいですからね。
僕自身のMaxを以てしてもきついような状況で働かなくてはと。次の店はそんな店であってほしいです。そして、今の店にはとても残念な気持ちでいっぱいです。
なんだかしんみりしてしまいました。今日はこの辺で。
また明日、ごきげんよう。
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Chanson du Jour : So Sad to Be Alone / Janis Joplin
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